開館特別展当時(平成11年)の2階展示室の風景
このコーナーでは井伊美術館でのニュース、
出来事その他もろもろの事どもをお知らせしようと思います。
 井伊美術館だより

12月9日、茗渓学園中学(茨城県つくば市)三年七名の生徒さんがテーマ研修のため来館しました。特別展の会期は既に終了していましたが、自ら望んで来た生徒さん達の為に館長が特別懇談。テーマ学習の課題は「日本刀について」でしたが、例によって拘わらない融通無碍の話は実戦剣技と現代剣道とのちがい、戦場の実際、甲冑の有効性など多般に及び、質疑応答を交えての約1時間、皆さん大変満足気でした。館長曰く「あのような優秀な若者を前にしていると、日本の将来(さき)にも希望がある。嬉しいね。」  

茗渓学園中学三年有志のみなさん


★茗渓学園中学のみなさんの特別研修                   

謝辞

この展覧会では当館協力による松陰辞世の初公開が話題を呼び、また大老井伊直弼の政務要録である『公用方秘録』の唯一の原本写本が伝存実体を明確にして提示されました。まことに意識の高い、意義ある展示会だと思います。「まなべの館」主管である鯖江市の関係者の方々の御理解、また同館々長浮山秀穂氏、参事前田清彦氏、学芸員藤田彩氏他皆様の御努力に深甚の謝意を表したいと思います。(井伊達夫)

撮影が終了したあと、館長とビビる大木さんとの歴史噺が発展。大木さんが吉田松陰の行蔵に私淑しているというところから、本年1月新発見でニュースとなった松陰の自筆辞世のプライベート特別展覧会となりました。これには大木さんも大昂奮。同席のスタッフの人々も大よろこび。本番そっちのけの盛り上がりで、外で待機して大木さんたちの帰りを待っていたカメラ関係の人々のことを一同すっかり忘れていたという「すんませんハプニング」も発生するという始末でした。


★NHK 歴史秘話ヒストリア 撮影余語


井伊直虎自画自書と伝える四神旗。直虎本営の帷幄に奉置されたもの。

井伊直虎(次郎法師)愛用と伝える鏡。のち井伊直政に贈られたという。
★NHK 歴史秘話ヒストリア に協力
 「それでも私は前を向く
   ~おんな城主・井伊直虎 愛と悲劇のヒロイン~」


     
-5月28日(水)午後10時~10時43分O.A.-

江戸時代、譜代大名の中で最高の石高(彦根30万石)だった井伊家。しかし、直政の父・直親が若くして死に、後継ぎがいなかったため井伊家は存亡の危機に立たされました。
そこで直政が成人するまでの間、当主となって家を支えたのは直政の叔母・直虎でした。世は戦国期真っ只中、今川・武田・織田など居並ぶ武将の狭間で井伊家を断絶の窮地から救った大変珍しい女当主にスポットをあて、井伊家の歴史を探ります。




(写真画像は番組予告及び本放送から)

★井伊館長による特別講演開催

 10月31日午後1時、彦根ボランティア協会会員有志二十数名の方々が館長の講演を聴くために集いました。
 演題は「知られざる井伊直弼の真像」。館長は通算半世紀に及び井伊家研究の核として現在「井伊直弼史記」を執筆中ですが、その中の裏話に属する部分を紹介。従前語られることのなかった直弼の性格、また直弼大老時代は影をひそめて韜晦していた反直弼(反長野、宇津木)グループの話、etc...。一気呵成に休むことなく、2時間半。縦横無尽に飛ぶ話題に、声も涸れず前後乱れずで、演者好調聴衆好評の内に終了しました。終演後館長も体力テスト合格したと至極満足気でした。
                                      (2014.11.1)
★平成27年度講演予告 

長篠城址史跡保存館において館長の講演が企画されています。
詳細は決まり次第お知らせします。
「赤備えと井伊家の士道」(仮題)の予定です。
講堂において(撮影・福井市立郷土歴史博物館)

井伊館長による特別講演開催

4月5日、福井市立郷土歴史博物館講堂において館長の講演会が行われました。これは同館で開催中の春季特別展 「合戦」展の記念催事のひとつとして開催されたもので、甲冑刀剣話はもとより一般には知られていない歴史の裏話など幅広い、そして濃い内容の2時間弱となりました。
タイトルの「剣と鎧と歴史と」は館長の著書のひとつに因んだものですが、同名のタイトルでも中味は臨機応変、千差万別。この日も所定の時間を大分上まわり話題は不尽という感じでしたが、終りに皆さんの質問にお答えして「御縁再見」となりました。御参集下さった多数の人々、少年から年輩の方まで皆さん本格派の歴史愛好家の方々で楽しく話ができました。
御静聴ありがとうございました。
(福井市立郷土歴史博物館の人々にはまことに親切な御応接をいただきました。館長の西村英之氏、特別展担当の角鹿尚計氏、田中伸卓氏、藤原千穂氏、そして庶務の村田育子氏、お名前は記しませんがその他関係者の方々―あつく御礼申し上げます)
                    

(上)古い仁丹広告のある京都町名案内版を示し、そのはじまりが京都所司代間部詮勝の発企にあることを説明する館長

追記

11月19日 鯖江市「まなべの館」の講演担当の方からのお手紙の一部を紹介します。

…井伊直弼を取り巻く長野・宇津木のお話、「桜田門外の変」でのエピソード、幕末における武家所有甲冑のエピソード等、館長ならではの講演内容に、参加者たちも聞き入っていました。
「また、来ていただきたい」と何人もの方がリクエストしてお帰りになりました。また、機会がありましたら、ぜひご講演をお願いいたします。

このような反響と御連絡は講演者本人にとって大変有難いものでしょう。彦根の昔話、特に武士の逸話については、直弼や主膳はもちろん幕末、維新生き残りの侍たちの咳唾に直接接した縁者の方々からの実話ですから、今や最も彦根史話に詳しい故老となった館長にとっても、元気なうちに出来るだけ広く多数の人々に知っておいてもらいたいという義務感があるようです。甲冑武具における故実や実話も同様、出来るだけ「虚」と「実」を検分し覚知してゆきたいとの事です。
                                                (2014.11.16)

★講演会報告 
 
「井伊直弼の虚と実-史的雑話として-」                  

兼ねてより予告しておりました井伊館長の講演会が11月15日鯖江市まなべの館に於て午後2時より開催されました。これは鯖江市制六十周年記念事業の一環として企画された特別展「間部詮勝の時代」というテーマにそった記念講演です。
これ迄とは大きく異る大老井伊直弼の実像、誤伝された虚像、そして黒幕長野主膳・宇津木六之丞の存在、そこへ重ねて間部詮勝の政治的壮志と反骨。

公衆トイレの先蹤となった京における辻便所。これを作らせたのは所司代時代の詮勝で、下情に通じた逸話のいろいろを直弼大老の一本気と精神的な脆さの中に交えて、窮屈な政治イデオロギーの積算話でない2時間の「史的雑話」でした。
               (2014.11.16)

井伊直虎特集

『真田幸村 ザ・ラスト戦国ヒーロー~伝説に秘められた誇り~』(平成21年8月26日放送)が
再放送されることになりました。

予定日:平成26年10月以降



★NHK 歴史秘話ヒストリア 再放送のお知らせ

★鯖江市まなべの館に協力                   


『間部詮勝の時代』展(会期:11/1~23)へ吉田松陰辞世の書を協力出展致します。
それにあわせて館長の講演が開催されます。詳しくはこちらを御覧下さい。
松陰辞世の書は今回が特別初公開となります。御期待下さい。



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(上)同級生の方々を中心に
(左)こむつかしい教条歴史をヌキにした終始談笑の歴史活話に一座一体。トシは多少とっていても皆さんアタマは柔らかく若い!


1月30日、彦根の歴史愛好家・芹流会の方々20余名が集い、館長による特別講演が行われました。和気藹々の内に歴史の真実と裏話、そして時にユーモア溢れる脱線もわざと挿入、2時間近くがあっという間。皆さん大変満足、館長も中学高校の同窓6人を含んでの参会でしたから、通常の講演と異り一倍楽しかったようです。
吉田松陰 もうひとつ存在した辞世の書 新発見
1月23日、安政の大獄を陰で主導した直弼の懐刀長野主膳の書状類(未発表新史料)の中からから発見。


★井伊館長による特別講演開催

平成26年11月1日(土)~23日(日)まで鯖江市まなべの館にて公開中